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2020/11/24(火)NEWS

2020年シーズンを振り返って #27野木あや選手インタビュー


「格上を相手に、ソフトボールの奥深さと面白さをあらためて感じたシーズンだった」

―今シーズンは3年ぶりに1部リーグに復帰しました。全試合を終えて率直な感想は?

素直に楽しかったです。1部リーグは格上相手との対戦が続くので、確かに苦しさもありましたが、一球一球の駆け引き、真剣勝負に心が燃えました。リーグ戦を通じて厳しい戦いになることは開幕前から分かっていましたが、その中でも選手一人ひとりがあきらめずに最後まで全力を尽くし戦い抜けたことに満足しています。

―3年前の1部リーグと比べて、今シーズンは違いがありましたか?

3年前に1部リーグを経験したときに、このままではいけないと選手たちそれぞれが感じ取ったことが活かされて、ソフトボールに対しての取り組み方、意識が大きく変わりました。3年前からメンバーは大きく変わりましたが、当時1部リーグを経験した選手、また他チームで1部リーグを経験した選手が中心となり、チームを作ってきました。
今シーズンは1部リーグで初めてクリーンナップの打順に入りました。(デンソー在籍時を含め)以前は下位打線でしたが、主軸を担うバッターになり、私自身も成長できたと感じています。

―特に印象に残っている試合やシーンは何ですか?

試合では、「振り逃げスリーラン」が決勝点となったデンソーブライトペガサス戦です。私も初めて経験した珍しいプレーでした。デンソーブライトペガサスは私が以前在籍していたチームなので思い入れのある試合でしたし、感謝の気持ちを込めて全力で戦いました。
印象に残っているシーンは、SGホールディングスギャラクシースターズ戦で私がサヨナラエンタイトルツーベースヒットを打ったときです。私自身人生初のサヨナラヒットで、球種やコースを今でも鮮明に覚えています。この試合がシーズン初勝利となったのですが、絶対に勝ちたい、まず1勝したいという執念で打ったヒットでした。



―印象に残っているプレーはありますか?

トヨタ自動車レッドテリアーズ戦で後藤選手が決めた3塁への盗塁です。後藤選手は努力家で、走塁の苦手な部分を克服しようと練習を重ねていました。代走にかける思いは私も知っていたので、あのシーンは思い出しただけで泣きそうになります。スタート・スピード・強さすべてが完璧な盗塁でした。
また、開幕から苦しんでいた藤嶋投手が太陽誘電ソルフィーユ戦で見せた力投、そしてデンソーブライトペガサス戦の最後の場面での山本選手の守備......振り返るといろいろよみがえってきます。選手全員の成長が、プレーの瞬間瞬間で感じられました。



―今シーズンで得られたことは何ですか?

チーム全体としては、守備の固さは1部リーグでも十分通用すると感じました。また、力を入れて取り組んできた走塁も成果が出たと思います。個人としては、ソフトボールの奥深さを知らされたシーズンでした。1部リーグから2部リーグへ降格し、また1部リーグに這い上がって来た経験、そして選手兼コーチという立場からも、以前は感じられなかったソフトボールの奥の深さ、面白さを知ることができました。

―反省点や、見えた課題はありますか?

確実に守らないといけないときにアウトが取れない、一本が欲しいここぞの場面でヒットが出ないといった詰めの甘さです。ソフトボールはワンプレーで試合全体の流れが変わってしまいます。当然、技術も向上しなければならないのですが、ワンプレーを確実に物にできるような練習が最終的な結果につながっていくと思っています。練習ももちろんですが、もっと人間力を磨くといった小さなことの積み重ねが必要だと感じました。

―今シーズンは、コロナ禍の影響でほとんどの試合が無観客となりました。リモート応援してくれたファンへコメントをお願いします

無観客での試合はやはり寂しかったです。スタンドでファンの皆さまが応援してくれることのありがたさを、改めて感じました。スタンドからの声援は受けられませんでしたが、試合が終わった後にファンの皆さまから「リモートで観ていたよ」「ナイスバッティング!」といったメッセージをいただき、めげそうになるときも頑張ることができました。
今シーズンも、たくさんの応援をありがとうございました。皆さまのおかげで私たちは全力で戦うことができました。来シーズンはもっともっと勝てるチームを皆さまにお見せしたいです。